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JNC TJ4420 2000-002, 794 Pages, 2000/03
放射線利用技術や利用事業所、さらに一般の科学技術などを人々がどのように、またどの程度に受容しているかを明確にすることは、原子力エネルギーの社会受容促進に係って極めて重要である。これらの事柄に関して、本研究では原子力発電所立地地域である福井県嶺南地域、および非立地地域である嶺北地域とを対象地域として社会調査を行い、その結果を統計的に分析した。本研究での調査項目は、放射線利用事業者が人々にどのようにとらえられているか、その信頼性形成の要因を問うもの、近年の原子力関連事故の印象や恐怖の度合いを問うもの、JCO事故前後での人々の原子力に対する態度変容を問うもの、原子力技術を含む9種類の科学技術に対する受容性、非受容性を問うものなどからなっており、上記の各地域でおのおの500サンプルのデータを、調査員訪問留置法によって回収した。取得結果の分析から、人々は放射線利用事業者や発電事業者に対して概ね信頼感を抱いているとは言えるが、この信頼感は人々の属性に大きく依存して変動することや、全体の25%前後の人々が、JCO事故を機に原子力発電について否定的な方向に意見を変えたことなどがわかった。放射線利用技術の社会的受容性、非受容性に係る諸因子間の因果関係を明らかにするためにパス解析も行い、こうした技術の社会受容促進を検討する
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JNC TJ4420 2000-001, 504 Pages, 2000/03
原子力エネルギーを初めとするエネルギー源の必要性や有効性、発電事業者に対する信頼感、エネルギー問題に対するメディア報道の公平性、原子力広報活動や原子力教育の効果などにかんする人々の認識データを、社会調査によって取得した。得られた結果を分析し、原子力エネルギーの社会的受容性を回復するために採るべき方策を提言した。本研究では、原子力発電所立地地域である福井県嶺南地域と非立地地域である大阪市を中心とする近畿圏都市部とを調査対象地域とした。前地域では調査員訪問留置法により、後地域では郵送法により、各々ランダムに選んだ500サンプル分の回答を回収した。回収データの分析から、女性や若年層、および都市部在住者の原子力エネルギーに関する知識量は極めて乏しい状況にあること、嶺南地域での男性は行政や発電事業者に対して比較的高い信頼感を抱いていることなどが明らかとなった。このように、原子力エネルギーに対する人々の認識は地域、性別などの属性に依存して明確に異なるため、今後の広報活動ではこのような属性依存性に対するきめ細かな配慮が強く望まれる。また、ニューメディアの急速な発展と、多くの人々が主としてメディアに依存して意思決定を図る事実に鑑みれば、原子力広報活動へのこの種のメディアの導入は必然的である。
風間 武彦*; 橋本 卓*; 清藤 康司*; 吉川 淳一郎*; 金森 美和*; 小山 朝美*; 和栗 明美*
JNC TJ1450 2000-001, 160 Pages, 1999/12
「高レベル廃棄物と地層処分」は、これまで様々な手法や手段が試みられてきたにも係わらず、国民に十分な理解か得られているとは言い難い。しかし、近い将来に高レベル廃棄物の地層処分を控えた我が国にとって、パブリック・アクセプタンス(PA)活動の重要性は、今後ますます高まると予想される。そこで、1997年度調査では、PA・教育手法の現状調査分析に基づいて、一層効果的なPA活動に資する手段を考案し、その概念設計を行った。さらに、設計の有効性を検証するためのプロトタイプ(システムおよびデータ)を作成し、そこで実現すべき機能を明らかにした。1999年度は、1998年度の業務で作成した「地層処分研究開発・第2次取りまとめ・第1ドラフト」の内容を紹介するための画像データ等を踏まえながら、「わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性-地層処分研究開発第2次取りまとめ-」の内容を紹介するための画像および音声データから構成されるシステム(PAツール)を作成した。
熊取 敏之*
PNC TJ1506 91-001, 217 Pages, 1991/06
廃棄物処理問題を含め、原子力の健全な開発を進めるうえで、周辺住民の十分な理解を得ることがそのプロジェクトの推進上必要不可欠であるが、昭和61年に発生したチェルノブイリ原子力発電所の事故等などの影響から、PA問題は、原子力施設とは直接的な利害関係の無い都市部の人達をも巻き込み、これまで以上に重要な位置付けを占めるようになってきている。本調査においては、昨今問題となっているPA問題の中から、特に環境安全上重要な事項に焦点をあて、調査を実施するものとする。調査内容としては、第1に前回に引き続き、一般情報収集及びその取りまとめで、第2に原子力読本の検討とQ&A集の作成、第3にPAにおけるリスクの考え方、第4にPAの現状と課題の検討である。これらの調査研究に当たっては、検討委員会を設置し、討議・検討を行った。調査結果としては、反原子力の単行本から原子力の環境安全に係る主張を抽出し取りまとめた。また、一般の人々から寄せられた放射線の質問を分類整理しQ&A集として作成した。原子力関係のリスクについて研究者の見解をとりまとめた。原子力推進主体にヒアリング調査を行いPAの現状と課題をまとめた。